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2011年06月24日

あいたい星(ぼし)の お話し(復刻版)。最終回



おはようございます!
元気に朝を迎える事が出来ましたでしょうか^^


さて。
「あいたい星のお話し」ですが、
昨夜は部屋の片付けに追われてしまい、
気付けば、ああもう夜中。

深夜に更新するのもなんだかなので、
明るい時間に更新させて頂きましたm(_ _)m



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前回のお話

あいたい星のお話し その1

あいたい星のお話し その2

あいたい星のお話し その3






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『あいたい星よ…』







あいたい星(ぼし)の お話し(復刻版)。最終回
『わたしを一緒に連れてっておくれ』






山の中にヒッソリと立つ、小さな家で暮らす
おじいさんがいました。




おじいさんは、昔々、
大切な家族を亡くしていました。




『お星さんよ…』


『わたしは、あの子を亡くしてからずっと、
この時期がやって来るのが 楽しみでなぁ』



『お星さんに乗って帰ってくる あの子と会えて、
また一年を待って』



『それの繰り返しじゃ…』









おじいさんは、
カバンに入るだけの荷物を詰め込んで、
あいたい星がやってくるのを待っていたのでした。







あいたい星(ぼし)の お話し(復刻版)。最終回
『ここは哀しい事だらけじゃ』


『わたしには、
ここは、哀しい事と寂しい事しか残っていない』

『わたしを、あの子と一緒に連れてっておくれ』






おじいさんは、カバンを持って、
長い間暮らしてきた家のドアを閉めようとした、その時でした。





…ツンツン。




…ツンツン。





ナニかが、おじいさんの足元をつついています。




おじいさんは、ふと、足元に眼をやりました。















…『おお…』




『お前たち…』





おじいさんの足元にいたのは、








あいたい星(ぼし)の お話し(復刻版)。最終回
小さな家で、ずっと一緒に暮らしてきた、
一匹の犬と、猫でした。





おじいさんの頭の中を、
たくさんの思い出が駆け巡ります。





『わたしは…』


『ここには、哀しい事と寂しいことしか無い…と、
ずっと そう思っていた』



『じゃが…』




『お前たちは、いつでも どんなときでも
わたしのそばに いてくれたんだな…』






『ごめんな…』





おじいさんは、
手に持ったカバンを置いて、









あいたい星(ぼし)の お話し(復刻版)。最終回
『ありがとう…』




そう呟いて、

大切な家族を抱きしめました。





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さあ。

そろそろ、あいたい星の帰る時間です。



おじいさんは、しばらく黙って、
あいたい星に、こう言いました。




『お星さんよ…』


『わたしは、哀しい事ばかりを見ていたようだ』


『哀しい事ばかりを見て、
お星さんがやって来ることだけを待ちわびる毎日で』



『おかげで、たくさんの小さな良い事に
気がつかなくなってしまっていたようだ』




『大切な家族がいる事や、
わたしが生きている事さえも、
忘れてしまっていたようだ』




『わたしは…』

『この子らと、一緒に生きていく事にするよ』




『お星さんよ、気づかせてくれて ありがとう』







おじいさんは、あいたい星に別れを告げました。









その時です。










あいたい星の からだから、
小さな小さな、星のカケラが生まれて









あいたい星(ぼし)の お話し(復刻版)。最終回
星のカケラは、
おじいさんの手の中に包まれていきました。




『そうか…』






『お前は、
わたしのココロの中で、ずっと一緒に生きているんだな…』





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『お星さんよ、ありがとう』









あいたい星(ぼし)の お話し(復刻版)。最終回
世界中に散らばっていった、
たくさんの あいたい星たちが帰っていきます。






『さて…』


『風邪をひくぞ』


『わたしたちも、我が家に帰って、
ご飯にしようか』





おじいさんは、
大切な家族と一緒に、
ずっと暮らしてきた家の中に帰っていきました。





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一年に一度、地球にやって来る その星は、
いろんな名前で呼ばれています。







あいたい星(ぼし)の お話し(復刻版)。最終回
『サンタクロースの星』と呼ぶ子供たちもいます。





あいたい星は、思い出星。
あいたい星は、気づきの星。
あいたい星は、キセキの星。
あいたい星は、希望の星。



いろんな名前で呼ばれています。




現在も、
あいたい星の ちゃんとした数は
まだ把握されていません。



「もしかしたら
命の数と同じ数が存在するのではないか。」




そう唱える学者さんもいます。



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さあ。







あいたい星(ぼし)の お話し(復刻版)。最終回
地球はもうすぐ、この一年を終えて、
また新しい年を迎えようとしています。




元気な人の上にも、病気と闘っている人の上にも、
お金のある人の上にも、無い人の上にも、
笑っている人の上にも、泣いている人の上にも、
暖かく過ごしている人の上にも、寒くて凍えそうな人の上にも、








あいたい星(ぼし)の お話し(復刻版)。最終回
小さな星の、温かな灯りが、
いつまでも輝いていますように。









あいたい星(ぼし)の お話し(復刻版)。最終回
おしまい。







読んで頂きありがとうございましたm(_ _)m

良い一日でありますように。


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Posted by つむぎのぱーぱー at 12:00│Comments(0)空想特撮娯楽モノ
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